「私のこと」

本に「ただいま」

幼いころ、私は転校が多い子でした。

暇を持て余して、本ばかり読んでいました。

自然と本は私の友達になっていました。


私が本屋をはじめたいと思ったきっかけは、ある女性に出会ったことでした。

彼女は、最愛のパートナーを亡くし、うつ病から認知症を患った方でした。

認知症が進み記憶が消えても、何年も薬を飲んでもうつ病は治りませんでした。

衝撃をうけました。


もっと早くに気が付いて、心を癒していれば…。

「今幸せになろうとしなければ、未来に幸せになることはない。心の傷は放置してはいけないんだ。」と思いました。


その後、考えられないほど仕事が忙しくなり、そんなことは忘れてしまっていました。

ところが、ある朝、自分がすごく無気力になっていることに気がつきました。すぐに「放置してはいけない。」と強く思いました。


コーチングをしている友人に相談したところ

その人は「好きなことをしろ」といったのです。


その足で美容室に行き、YouTube Musicでプレイリストをつくり音楽に浸りました。

音楽を聴くのは、10年ぶりぐらいでした。すると、少し気分がよくなったのです。

そこから、思いつく限りたくさんのケアをしました。音楽を聴き、絵を見に行き、旅に行き、コーチングをうけ、文章を書き、絵を描き、写真を撮り、映画を見て、平和について学び、神社や教会で祈り、そして本を読みました。


あるとき、読んでいる本にこんなしおりがはさんであることに気がつきました。

「本におかえりなさいませ。」

気づけば、大好きだった本に「ただいま」していたのです。


こんな私が、今「本の処方箋」を行う本屋になろうとしています。

運命は不思議だなあと思います。


管理者

南 希代子(ミナミ キヨコ)

2024.9.16

「ハートシェアブックス」を立ち上げる。

略歴

2024年8月まで4年9か月。介護大手企業にてWEBディレクション業務を担当。サイトのリニューアルやSNSサイトの立ち上げ事業を担当する。


WEBデザイナー及びディレクションと介護職を10年以上経験。介護では生活相談員及び施設長も経験。